電車の4人掛け席で、しばしば足を広げたり、
荷物をはみださせたりして、わざと隣に人を座らせないようなおじさんがいる。
おばさんの私はそれを見かけたらすかさず座るようにしている。
するとおじさんは、ぎょっとした顔で私を凝視する。
非常識な人間を見るような目つきで。
非常識なのは自分のくせに。
私は無視してスマホをいじる。
そんなとき、ふと思う。
私ってATフィールドを手でこじ開けて侵入するエヴァみたいだなって。
お前のATフィールドなんて知るかよwって思う。
頭の中で、かっこいい明朝体が表示されている半透明な画面が浮かび上がってくる。
伊吹マヤが叫びだす。
「パターン青!使徒です」
赤城リツコもなんかそれっぽいこと言う。
でも、実際伊吹マヤが叫ぶとしたら、襲来してきた私に対してなんだろうから、
私はエヴァじゃなくて使徒なんだよなぁ・・はは。
そこでアスカが私に言う。
「あんたバカぁ?〇〇〇〇〇〇〇」
おじさんに言ってるのか、私に言ってるのかわからない。
これが電車の席の話なら、ここで終わる。
でも、これがイオンなんかにある長椅子だった場合、おじさんは席を立ったりする。
逃げちゃだめだとか言いながら、逃げ出したシンジくんになる。
使徒の私は考える。
「私は何番目の使徒なんだろう。」
私の名前は渚じゃない。
使者はまだ訪れる。
おばさんは無限にいるのだ。